薬局でこんな場面はありませんか?「薬の使い方がよく分からない」、「どの薬が副作用が少ないんだろう」、「市販薬と一緒に飲んでもいいのかな?」といった疑問を抱きながら、薬を受け取った経験は一度や二度ではないはずです。たくさんの患者さんは、普段の薬の管理が思うようにいかず、不安や疑問を感じています。
こうした悩みは、非常に共感できるものです。日常的に飲む薬の管理が難しいと感じることは、とても自然なことです。しかし、その不安を少しでも和らげ、より良い日常生活を送るためには、どうしたら良いのでしょうか。ここで重要になってくるのが、「かかりつけ薬剤師」という存在です。
かかりつけ薬剤師がいることで、あなたの薬に関する悩みを専門家がしっかりサポートしてくれます。薬の適切な管理方法や、他の薬との相互作用について、詳しく説明を受けることができます。自分に合った薬を正しく服用し、副作用を予防することが可能になるのです。
この記事でわかること
- かかりつけ薬剤師の基本的な役割とその重要性
- 2026年6月に予定されている制度改定のポイント
- 改定前と改定後のかかりつけ薬剤師サービスの違い
- 薬剤師によるフォローアップサービスの活用法
- 快適な健康生活を送るための具体的なアドバイス
かかりつけ薬剤師とは?
かかりつけ薬剤師とは、あなた専用の薬剤師として、薬に関する総合的なアドバイスを提供してくれる存在です。通常、患者ごとに担当の薬剤師を決め、定期的に同一の薬剤師から同じ薬についての指導を受けられる仕組みです。薬をもらうたびにコンスタントにアドバイスを受けることができるため、薬の服用に関する不安を解消しやすくなります。
この制度は、特に複数の医療機関を利用している方や、複数の薬を服用している方にとって非常に有益です。かかりつけ薬剤師は、患者の薬歴を一元的に管理し、薬の飲み合わせや副作用のリスクを把握しています。そのため、患者一人ひとりの健康状況や生活習慣に合わせた最適な薬の選び方や、服薬方法をアドバイスすることができます。
また、かかりつけ薬剤師は、服薬指導や医師との連携を通じて、患者の健康維持をサポートします。通常の薬局での対応に加え、個別の薬剤師に相談できる環境が整っていることで、急な体調の変化や薬についての不安にも迅速に対応することが可能です。
2026年6月の改定前・改定後 比較表
| 項目 | 改定前(〜2026年5月) | 改定後(2026年6月〜) |
|---|---|---|
| 同意書 | ✅ 必要(書面にサイン) | ❌ 不要(廃止) |
| 指定のしかた | 同意書に署名 | お薬手帳に薬剤師名と「かかりつけ」と記載してもらうだけ |
| 基本の薬の指導料 (お薬手帳あり) |
45点(約140円)+ かかりつけ薬剤師指導料76点(約230円) 合計:約370円 |
45点(約140円) かかりつけ加算なし・全員同じ |
| 電話フォローアップ | 制度なし | 🆕 新設:+50点(約150円) 3ヶ月に1回まで |
| 自宅訪問サービス | 制度なし | 🆕 新設:+230点(約690円) 6ヶ月に1回まで |
| かかりつけ薬剤師 包括管理料 |
291点(約870円) | ❌ 廃止 |
料金の早見表(2026年6月〜)
調剤報酬は「1点=10円」で計算します。窓口で払う金額は、その点数に負担割合をかけたものです(端数は四捨五入)。
① 基本の薬の受け取り料金(全員共通)
| お薬手帳あり (45点) |
お薬手帳なし (59点) |
|
|---|---|---|
| 3割負担 (一般的な社会人・主婦など) |
約 140円 | 約 180円 |
| 2割負担 (75歳以上の一定収入以上など) |
約 90円 | 約 120円 |
| 1割負担 (75歳以上の一般所得者など) |
約 50円 | 約 60円 |
※かかりつけ薬剤師に指定してもしていなくても、基本料は同じです。
② かかりつけ薬剤師を指定した場合のみ使える追加サービス料金
以下はかかりつけ薬剤師が実際にサービスを行った場合だけ発生する追加費用です。毎回かかるわけではありません。
| 電話フォローアップ (50点・3ヶ月に1回まで) |
自宅訪問サービス (230点・6ヶ月に1回まで) |
|
|---|---|---|
| 3割負担 | +150円 | +690円 |
| 2割負担 | +100円 | +460円 |
| 1割負担 | +50円 | +230円 |
※上記はあくまで目安です。薬局や処方内容によって合計額は異なります。
新しいサービスって実際どんなもの?
電話フォローアップ(3ヶ月に1回まで)
電話フォローアップサービスでは、例えば「先週出した血圧の薬、飲めていますか?」といった確認を行います。体調の変化はないか、例えば「めまいはないですか?」という質問を通じて、服薬状況をサポートします。このサービスにより、患者さんは自宅にいながら専門家に相談できる安心感を得ることができます。
自宅訪問サービス(6ヶ月に1回まで)
自宅訪問サービスでは、薬剤師が実際に患者さんのご自宅を訪問し、タンスの奥に眠っている薬を整理します。これにより、不要な薬の廃棄や新しい薬の適切な保存方法を知ることができます。訪問はプライバシーを尊重し、安全に配慮しながら行われます。
かかりつけ薬剤師の登録方法:3ステップで完了
- 薬局で「かかりつけ薬剤師」の登録を希望する旨を伝えます。特定の薬局を選ぶことで、今後の薬歴管理がスムーズになります。
- 必要書類に記入し、提出します。この際に、持っているお薬手帳を提示すると、さらに情報が正確に紐づけされます。
- 登録完了後、薬剤師から案内があり、通常のサービス利用が開始されます。これにより、特別なサポートを受けやすくなります。
こんな方におすすめです
- 複数の薬を服用している方:薬の飲み合わせを確認してもらい、安全に服用できます。
- 体調の変化が不安な方:専門家への相談で安心感を得られます。
- 忙しくて薬局に通う時間がない方:電話や訪問によるフォローで時間を有効に使えます。
- 高齢の方:定期的な見守りが行われ、安心して生活を続けられます。
- 一人暮らしの方:急な病状変化にも迅速に対応できます。
- 糖尿病や高血圧など、慢性疾患を抱えている方:継続的な状態管理が重要です。
まとめ
かかりつけ薬剤師制度を利用することで、患者さんは日々の服薬管理を安心して行えるようになります。新しいサービスを活用し、どんな些細な不安も解消しましょう。電話フォローアップや自宅訪問によって、忙しい方でも簡単にサポートを受けることができます。
最寄りの薬局を選ぶことで、より一層親密な関係を築きやすく、サービス利用の利便性も高まります。ぜひ、自分の生活スタイルに合ったかかりつけ薬剤師を見つけてください。
市販薬を選ぶ際は、薬剤師に相談しながら自分に合ったものを見つけることが大切です。最近はオンライン薬局でも薬剤師に相談しながら購入できるサービスが増えています。忙しくて薬局に行けないときや、じっくり相談したいときに活用してみてください。
この記事は薬剤師が一般的な情報をお届けするものです。個別の症状や服薬については、必ず処方医・薬剤師にご相談ください。
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